あじさい通り

日記的ななにか

思い出が残る瞬間

思い出が残る瞬間に自覚的になるときがある。

あの日の、あの時間を箱につめて、一生の宝物にできるくらいに。その時の設定や状況とは全く関係なく、無慈悲なくらいに無関係に、幸せというものは急に訪れる。どんな状況であろうと、誰といようと。

(p188 『デッドエンドの思い出』)

けれど、確実に何枚かのショットは自分の中に残る。去年も、一昨年もそうだった。今年残る光景の中に、このススキが原は含まれているに違いない。二度と通らない、何気ない風景だけれど、この一瞬は、恐らく永遠なのだ。

(p84 『夜のピクニック』)

何か心が動かされた時に「これって記憶に残るのかもな」とその場で思い、その後はなるべくその感情を嚙み締めるようにしている。

そんな経験が、一つは高校三年生で放課後教室の窓際に座っていたときに、もう一つは湘南の海で江の島を見ていたときにあった。

どちらの瞬間も、今抱いている気持ちが大事で手放したくないと思っていた気がする。

似たような話をはてな匿名ダイアリーで読んだのにタイトルも朧気でネットの海に沈んでしまった。